【ファームファイルVol.7 茶路めん羊牧場編】白糠町で生産から販売を一貫して手がけるヒツジ飼いに密着(FarmFile)
白糠町でヒツジの生産、飼育、加工、販売を一貫して行う茶路めん羊牧場。
代表の武藤さん、牧場長の鎌田さんに羊を飼い始めたきっかけや羊の魅力、取組みを伺いました!
おふたりにとって羊のいる風景とは・・・?
「大学で仲間を集めて羊で遊んでみたりとかしてたんですけども、最初は飼おうとまでは思ってなかったんですよ。」
当時は羊に関する産業はなく、最終的に羊を自分で飼うことを決意しました。
場長の鎌田さんは、大学の実習で羊と出会い、徐々にその魅力に引き込まれました。
「過去の先輩たちが行ったリストみたいなのが出てて、なんだこの仕事はって思いながらやってたんですけど、今だに何だろうなと思いながら羊のけつを追いかけているという感じで。」
笑いながら鎌田さんは語ります。
「一番難しい質問」と武藤さんは笑います。
同じく鎌田さんも
「なかなか一言で言い表せない。そんなシンプルなもんじゃない」と語ります。
長い歴史の中で、羊は人間の家畜になり、人の手が加わらないと維持できない動物になっていきました。
そんな動物を飼う一員となり、ときどき羊に飼わされてるのではないかと不思議な気持ちにかられるそうです。
取材中に羊舎(ようしゃ)の中も見せていただくことができました。
子羊たちが一生懸命に哺乳ボトルにかぶりついています。
武藤さんは入植当時のことをお話ししてくださいました。
「マイノリティな分野としては、仕方のないことだとは思っています。
ただ、自分たちがやってきたことで、進んできたとしたら、それは意味があったかなと思っていますけども。」
当時は羊の認知度が今よりもかなり低かったため、多くのことを手探りの中で取り組んでこられたそうです。
どうすれば羊の認知度があがるか、生産物として食べてもらえるだろうか、商売として成り立たせるためにはどんな方法が良いのか。
黎明期を生き抜いてきた武藤さんの言葉には重みがありました。
2015年に、地元の料理人とともにレストラン「クオーレ」を始めました。
「最終的には、ここでしか食べられない料理でもてなすことができればいいなというのと、羊の子がわかる展示スペースのようなことがやっていければいいなと思っています。」
少しずつ地元客を中心にリピーターが増えてきたことを喜んでいます。
鎌田さんは、生産から料理までのプロセスが直接お客様に伝わることが励みになっていると語っています。
しかしながら、羊の場合は、ほとんどそういった事例や情報がありません。
「本当に専門家ってほとんどいないんですよね。」
羊を飼う苦労についても、鎌田さんが語ってくださいました。
ある日突然、たくさんの羊が死んでしまうという経験もしており、そんなときに新しく取り組む人たちに、自分たちの経験が参考になればと語ります。
長年取り組んできた自分たちですら、新しい問題が次々と起こり、常に対応が必要だといいます。
「マイノリティな分野なのでね。お互い分からない者同士、助け合わないといけないと思います。」
個人と個人の付き合いの延長線上で、ひとつのゆるやかなまとまりができる。
そんな関係性を武藤さんは願っています。
「確かに値段は高いんです。
ただ、特別なものではないっていう風に思ってもらいたいなと思ってます。」
無理やり売り込むわけではなく、自然と食べたくなるような食材になってほしい。
近年少しずつ認知が進んだことにやりがいを感じています。
一方で、ファームエイジと繋がりを持つきっかけも、その苦労の中から生み出されました。
入植した直後、羊だけでは経済的に厳しかったため、
弊社代表の小谷と武藤さんはニュージーランドの牧柵システムを広める活動を10年近く続けてこられました。
最近では、ニュージーランド北海道羊プロジェクトにも参加されていました。
「ソフトの部分ではそういった、ニュージーランドプロジェクトみたいなのは続けていければいいと思うし、我々も勉強になります。」
「これは偉そうには言えないんですけども、羊をきちっと飼うっていことができないといけないので。」
鎌田さんも同様に、いろんなやり方ができるのが羊の魅力であると語ります。
「ベースにやっぱり羊を大事に飼うっていうのがあれば、大丈夫っていうのも無責任かもしれないんですけど、いいんだと僕は思います」 農業に対するアプローチや発想は自由で良いと考えていますが、
羊をしっかりと飼うことが重要であり、そのベースがあれば成功できるとお二人は語ります。
広大な白糠の草原に溶け込んだ、羊たちがいる風景。
これから先も末永く、将来もその風景が続いてほしいと願っています。
代表の武藤さん、牧場長の鎌田さんに羊を飼い始めたきっかけや羊の魅力、取組みを伺いました!
おふたりにとって羊のいる風景とは・・・?
目次
1.羊を飼い始めたきっかけ
武藤さんが羊に興味を持ったきっかけは、大学で羊に関する研究をしていたことからでした。「大学で仲間を集めて羊で遊んでみたりとかしてたんですけども、最初は飼おうとまでは思ってなかったんですよ。」
当時は羊に関する産業はなく、最終的に羊を自分で飼うことを決意しました。
場長の鎌田さんは、大学の実習で羊と出会い、徐々にその魅力に引き込まれました。
「過去の先輩たちが行ったリストみたいなのが出てて、なんだこの仕事はって思いながらやってたんですけど、今だに何だろうなと思いながら羊のけつを追いかけているという感じで。」
笑いながら鎌田さんは語ります。
2.羊飼いとして挑戦の日々
思い切って、羊の魅力は何ですか?と聞いてみました。「一番難しい質問」と武藤さんは笑います。
同じく鎌田さんも
「なかなか一言で言い表せない。そんなシンプルなもんじゃない」と語ります。
長い歴史の中で、羊は人間の家畜になり、人の手が加わらないと維持できない動物になっていきました。
そんな動物を飼う一員となり、ときどき羊に飼わされてるのではないかと不思議な気持ちにかられるそうです。
取材中に羊舎(ようしゃ)の中も見せていただくことができました。
子羊たちが一生懸命に哺乳ボトルにかぶりついています。
武藤さんは入植当時のことをお話ししてくださいました。
「マイノリティな分野としては、仕方のないことだとは思っています。
ただ、自分たちがやってきたことで、進んできたとしたら、それは意味があったかなと思っていますけども。」
当時は羊の認知度が今よりもかなり低かったため、多くのことを手探りの中で取り組んでこられたそうです。
どうすれば羊の認知度があがるか、生産物として食べてもらえるだろうか、商売として成り立たせるためにはどんな方法が良いのか。
黎明期を生き抜いてきた武藤さんの言葉には重みがありました。
3.羊を食卓に レストランの開業
どうすれば、もっと羊を知ってもらえるか、生産物を流通させることができるか。たどり着いた答えの一つが、レストランの開業でした。2015年に、地元の料理人とともにレストラン「クオーレ」を始めました。
「最終的には、ここでしか食べられない料理でもてなすことができればいいなというのと、羊の子がわかる展示スペースのようなことがやっていければいいなと思っています。」
少しずつ地元客を中心にリピーターが増えてきたことを喜んでいます。
鎌田さんは、生産から料理までのプロセスが直接お客様に伝わることが励みになっていると語っています。
4.助け合いながら生きていく 羊業界のサポート
酪農や畜産の場合は生産者も多く、研究などを経て確立した技術がたくさん整備されています。しかしながら、羊の場合は、ほとんどそういった事例や情報がありません。
「本当に専門家ってほとんどいないんですよね。」
羊を飼う苦労についても、鎌田さんが語ってくださいました。
ある日突然、たくさんの羊が死んでしまうという経験もしており、そんなときに新しく取り組む人たちに、自分たちの経験が参考になればと語ります。
長年取り組んできた自分たちですら、新しい問題が次々と起こり、常に対応が必要だといいます。
「マイノリティな分野なのでね。お互い分からない者同士、助け合わないといけないと思います。」
個人と個人の付き合いの延長線上で、ひとつのゆるやかなまとまりができる。
そんな関係性を武藤さんは願っています。
5.苦労の中で生まれた繋がり ファームエイジとの出会い
入植当時、羊が一般的に認知されていなかったため、理解を得るのが難しかったと武藤さんは振り返ります。「確かに値段は高いんです。
ただ、特別なものではないっていう風に思ってもらいたいなと思ってます。」
無理やり売り込むわけではなく、自然と食べたくなるような食材になってほしい。
近年少しずつ認知が進んだことにやりがいを感じています。
一方で、ファームエイジと繋がりを持つきっかけも、その苦労の中から生み出されました。
入植した直後、羊だけでは経済的に厳しかったため、
弊社代表の小谷と武藤さんはニュージーランドの牧柵システムを広める活動を10年近く続けてこられました。
最近では、ニュージーランド北海道羊プロジェクトにも参加されていました。
「ソフトの部分ではそういった、ニュージーランドプロジェクトみたいなのは続けていければいいと思うし、我々も勉強になります。」
6.農業を始める人へのメッセージ
「どんな形でもいいと思うんですよ」 牧草を食む羊たちを眺めながら、武藤さんは続けます。「これは偉そうには言えないんですけども、羊をきちっと飼うっていことができないといけないので。」
鎌田さんも同様に、いろんなやり方ができるのが羊の魅力であると語ります。
「ベースにやっぱり羊を大事に飼うっていうのがあれば、大丈夫っていうのも無責任かもしれないんですけど、いいんだと僕は思います」 農業に対するアプローチや発想は自由で良いと考えていますが、
羊をしっかりと飼うことが重要であり、そのベースがあれば成功できるとお二人は語ります。
広大な白糠の草原に溶け込んだ、羊たちがいる風景。
これから先も末永く、将来もその風景が続いてほしいと願っています。
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