【牧場のぬかるみ対策】牧道の施工方法・費用は?骨材は?基礎知識を知ろう

牧場では当たり前に見かる牧道(ぼくどう)ですが、 どのような形が理想的なのか?
資材費や骨材はどうすれば良いのか?
海外ではどのように設置されているのか?
意外とご存知の方は少ないのではないでしょうか?


ここでは、
・牧道の基礎知識
・対策方法
・設置事例

についてご紹介します。

最後まで読んでいただければ、
きっと、牧道に対する見方が変わること間違いなし!の内容をお届けします。



1.牧道(ぼくどう)とは?

【牧場のぬかるみ対策】牧道の施工方法・費用は?骨材は?基礎知識を知ろう  牛舎から放牧地を行き来するための「通路」を意味します。
牛などの家畜はもちろん、人やトラクターなどの重機も往来します。
そのため、ぬかるみが発生(泥濘化)しやすい箇所といえます。
特に、酪農家さんにとっては、放牧地と搾乳施設を移動する際に歩く通路になりますので、軽視することはできません。



2.なぜ?牧場でぬかるみが発生する原因とデメリット

2-1.主な原因

水はけが悪い土壌である

泥炭や粘土質な土壌では、水はけが悪いため、ぬかるみやすいです。
特に積雪が多い地域では、春先に一気に雪解け水が流れ、浸水してしまうケースもあります。

家畜やトラクターの往来が多い場所

=パドックや牛舎の出入り口など、人や動物の行き来が多いとどうしても地面が削られ、ぬかるみやすくなってしまいます。

傾斜やでこぼこした土地には、雨や水がたまりやすい

=中山間地では傾斜が多く、場所によっては水がたまりやすい箇所ができてしまいます。



2-2.デメリット

作業性の低下

=歩きにくいので人も家畜も移動に時間がかかってしまいます。

乳房炎などの疾病の原因 =泥が付着したまま放置してしまうと、乳房炎や蹄病に掛かってしまうリスクがあります。
特に搾乳牛が乳房炎になってしまうと、経営に影響を与えてしまいます。

上記に伴うコストや時間浪費

=作業性が低下すればトラクターなどの燃料代が余計にかかり、牛が疾病にかかれば治療費がかさみます。
そればかりか、そこに費やす時間まで浪費されてしまいます。



なぜ牧道の整備が必要なのか、なんとなくイメージがついてきたのではないでしょうか。
単なる道ととらえず、牧道を整備・改善することで、結果的に、牧場全体への利益をもたらすことが期待できます。



3.どんな牧道が理想?

放牧先進国のニュージーランド(以下 NZ) の牧道を参考にしてみましょう。


3-1.牧道幅は5~7mは確保する

トラクターなどの作業機のサイズによってはさらに幅を広げる必要があります。
ご自身の今後の牧場計画と照らし合わせながら設計しましょう。



3-2.牛が怪我しにくい、火山灰などが理想

砕石のように尖ったものだと、牛の足や蹄を気づ付けてしまう恐れがあります。



3-3.排水性が悪い土壌の場合、土間材などを使う

排水性の悪い土壌の場合、牧道マット、トロフマットなどの土間材などを使って基礎をしっかりすることで、
陥没や泥濘化を防ぐことができます。

商品画像01

牧道マット(ペグセット)

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商品画像02

トロフマット(土間材)

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3-4.表面はかまぼこ状とし、勾配は3~4%が理想

【牧場のぬかるみ対策】牧道の施工方法・費用は?骨材は?基礎知識を知ろう 例えば、幅5mの牧道の場合、高低差10cmにします。勾配が急になると、牛が傾斜を避け、牧道の両側に集中してしまう恐れがあります。



4.牧道を作る場所にも注目!

【牧場のぬかるみ対策】牧道の施工方法・費用は?骨材は?基礎知識を知ろう
牧道はどこにでも作れば良いというわけではありません。
例えば、水はけが良い場所を選ぶことで、泥濘化対策のコストを抑えることができます。

また、搾乳施設までの距離が遠かったり、カーブが多いと誘導に時間がかかるだけでなく、
家畜の体力消耗や事故などのリスクにつながります。できるだけ最短距離を選びましょう。



5.牧道マットの施工方法

牧道マットは、牧道の泥濘化対策を簡単・低コストに自力で設置できる全く新しい概念の土間材です。
この動画では主に施工方法をご紹介いたします。


※撮影場所 弊社デモンストレーションファーム(北海道当別町 2020年5月)



  • ・設置期間:およそ2日間
  • ・設置距離:約50m
  • ・施工道具、機械:パワーショベル、転圧ローラー、金づち、軍手、ヘルメット
  • ・使用商品:牧道マット、各種骨材(この動画では火山レキを使用)、ヒモ、レーキ、スコップ



5-1.整地する

はじめに、設置する場所をパワーショベルやトラクターで整地します

必要に応じて泥濘化し易い地表面を削る場合があります。削る場合は、牧道マットの下層に砂利などを敷き地盤を固めます。



5-2.牧道マットをペグで固定し、広げる

【牧場のぬかるみ対策】牧道の施工方法・費用は?骨材は?基礎知識を知ろう 砂のような細骨材を入れる場合は、先に土木透水シート(別売)を敷きます。
マス目は均一になるように設置しましょう。

マット同士を連結する場合、ヒモや結束バンドなどを使うと便利です。



5-3.骨材を充填する

【牧場のぬかるみ対策】牧道の施工方法・費用は?骨材は?基礎知識を知ろう 敷き詰めた牧道マットに火山レキなどの骨材を充填します。



5-4.転圧ローラーを使って骨材を転圧する

【牧場のぬかるみ対策】牧道の施工方法・費用は?骨材は?基礎知識を知ろう レーキでならした後、転圧ローラーで骨材に転圧をかけていきます。
しっかりと転圧されたら完成です。



5-5.完成(before→after)

【牧場のぬかるみ対策】牧道の施工方法・費用は?骨材は?基礎知識を知ろう





6.よくある質問

Q1.どのような骨材がありますか?

「火山レキ」がオススメです
理由としては、排水性も高く、とがっていないので、牛の足を傷つける心配がほとんどありません。

また、転圧をかけたときに締まりやすい点もポイントです。


他にも、海砂や石炭灰なども使われます。
北海道の海岸部では、カキ殻などが使われるケースもあるそうです。
悩んでいる方は、アドバイスできますので、お気軽にお問合せください。




Q2.新規で牧道を設置する場合、どのような場所がオススメですか?

排水性が良い場所を選ぶのはもちろんですが、例えば乳牛の場合、搾乳施設から近い場所が望ましいです。
距離が遠かったり、カーブが多いと誘導に時間がかかるだけでなく、家畜の体力消耗や事故などのリスクにもつながります。
できるだけ最短距離を選びましょう。


7.施工事例 北海道放牧酪農家様

【牧場のぬかるみ対策】牧道の施工方法・費用は?骨材は?基礎知識を知ろう およそ6年前に牧道マットを導入いただいたお客様の事例をご紹介します。
かつては、雨が降ると水溜まりだらけになっていた牧道でしたが、その後どのようになったのか、スタッフが現地を訪れました。


年々泥濘減っていき、6年も経つと雨の日でもほとんどぬかるまなったとのこと!



8.まとめ

いかがだったでしょうか。
牧場によっても牧道の形や設計方法は異なってきますので、
気になる方はまずご連絡ください。


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