【対策事例】豚熱とは?対策は?設置費用(コスト)は?海外のフェンス事例もご紹介
昨今、豚熱(CSF)に代表されるように農場の「防疫対策」への意識が高まっています。
「新たにフェンスを設置したい」といったご相談をいただく機会が増えているので、情報をまとめました。
この記事では
・これから防疫対策に取り組みたい(初めての方)
・いろんな農場の事例を知りたい
・資材費や施工費など、コストをなるべく安価に抑えたい
方にオススメです。
目次
1.豚熱とは?
豚、猪(イノシシ)が感染する病気を指します。人に伝染することはありませんが、豚・猪への感染力が高いことや、致死率が高いため、一度農場内で発生すると、経営面に深刻な打撃を与えてしまいます。
このことから、家畜伝染病にも指定されており、養豚場の周囲には防護柵の設置が義務化されています。
【出典: 農水省/豚熱(CSF)についてー農林水産省(https://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/csf/index.html)】
2.イノシシだけでOK? 本当に対策すべき野生動物は?
「豚熱」に関しては「イノシシ」が、対象動物となりますが、「農場の防疫対策」と考えるとその対象は他にもいます。例えば、シカにはダニなどの吸血昆虫がついていることがありますし、アライグマが鳥インフルエンザに感染している事例も国内で確認されています。
こうしたことから、「農場の防疫対策」の対象は、一つの種類ではなく、複数の種類を念頭に置くべきでしょう。
大型の動物であれば、クマ、鹿になりますし、小さいものであればハクビシン、アライグマ、キツネ、サル などになります。
3.フェンスの種類(電気柵、フィールドフェンス)
3-1.フィールドフェンス(金網)
野生動物の侵入防止や家畜の放牧に特化した金網(かなあみ)です。・特徴
一般的なメッシュ柵等と異なる点として、(1)緊張することで柵強度が上がること、
(2)亜鉛メッキの2倍長持ちする「高耐食特殊メッキ」を施していること
が挙げられます。
・選ぶ際のポイント
一度設置すれば、長期間にわたって効果を発揮できるのが最大のメリットです。・費用(コスト)
設置するには工事を伴うことが多いため、初期投資は高額になりがちです。参考商品
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3-2.電気柵
野生動物対策として幅広く利用され、中山間地の田畑や牧場の周囲でよく見かけることができます。
・特徴
動物が電気柵ワイヤーに触れることで、電気が動物の体を通って地面に流れ、アースから本器へ流れる電気柵の回路が成立します。
これにより強いショックに驚いた動物は、その後心理的に柵に近寄りにくくなります。
・選ぶ際のポイント
メリットとしては、設置が簡単なので、自力で施工できます。延長する際や、設置場所を移動する際も回収が楽なので、初めて野生動物対策に取り組まれる方にもオススメです。
但し、電圧測定や下草管理など、定期的なメンテナンスが必要になります。
・費用(コスト)
距離や設置環境にもよりますが、金網フェンスよりもが安価にすむことが多いです。初めて設置される場合は、必要な資材が一式そろった「かんたん電気柵セット」がオススメです。
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4.事例(豚熱対策、防疫対策)
4-1.イノシシ対策フェンス(フィールドフェンス)
養豚場のお客様です。弊社の施工チームで施工のお手伝いをさせていただきました。周囲が山に囲まれており、防疫対策のためフィールドフェンスを導入いただきました。
支柱は鉄柱(単管パイプ:直径48.6mm)を採用しました。起伏の激しい部分が多く、重機が入っていくことができないため、作業員が自力で支柱を打ち込む必要があったためです。
4-2.イノシシ、ハクビシン対策フェンス(電気柵+フィールドフェンス)
養豚場のお客様です。豚舎の周囲に設置していただきました。
こちらの地域はハクビシンなどの小動物も出没するため、フェンスの上部に電気柵を3段設置していただくことにしました。
こうすることで、フェンスをよじ登ってきた動物が、上部の電気柵(ワイヤー)に触れることで感電ショックを受け、侵入を防止することができます。
4-3.シカ、アライグマ、クマ対策フェンス(電気柵+フィールドフェンス)
こちらは山のふもとにある養豚場で、シカ、アライグマから、クマが出没する可能性もあるということで、かなり重厚な仕様で設計させていただきました。
シカの侵入を防止するために高さ2mのフェンスに加え、アライグマが侵入しないよう目の細かい特殊仕様のフェンスを採用。
また、クマがフェンスを登って侵入・破損のリスクを防ぐため、上部に電気柵を2段設置しました。
積雪も多いということで、支柱は直径の太い防腐加工した木柱を採用しました。
設置は弊社 施工チーム がお手伝いさせていただきました。
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5.海外事例(ニュージーランド)
ニュージーランド(以下NZ)では、国外から来た外来種が、もともとNZに生息していた在来種を捕食したり、競合してしまい、生態系が脅かされる事態になってしまいました。その対策として、写真のような「バイオセキュリティフェンス」が設置されました。
網目が非常に細かいので、イタチや小さなネズミですらも侵入できないそうです。
フェンスの上部にある屋根はネズミ返しのようになっていて、
フェンスを登れたとしても超えることは至難の業です。
6.まとめ
いかがでしたでしょうか?
防疫対策となると、大掛かりになりがちなイメージですが、少しずつできるところからでも始めてていただけるよう
サポートいたしますのでお気軽に、ご相談ください。
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