【子牛の健康管理】濃厚飼料を食べてくれない時の原因と対策
2021/11/4
近年、子牛の販売価格が高騰していることもあり、子牛を健康的に育てることが改めて重視されています。
ところが、稀に濃厚飼料などの餌を食べない(食い込みが悪い)子牛がいます。こうした個体は、酪農家さんにとって、手間がかかる困った存在。 だからといって、経営面から見ても子牛を簡単に見捨てることは見放すことはできません。
そこで今回は、子牛「子牛が濃厚飼料を食べない原因」と「健康的な子牛を育成するポイント」についてまとめました。
子牛が濃厚飼料を食べない原因
子牛が濃厚飼料を食べない原因は、一般的には、好き嫌いや食欲不振、病気が原因といわれることが多いようです。
但し、生き物ですから、個体や環境により異なります。どうしても、手探りの中対応する農家さんも多いと聞きます。ただでさえ日々多くの作業をこなさなければいけない農家さんにとって、こうした点も、子牛の健康管理に遅れが生じてしまう一因といえるでしょう。
子牛に濃厚飼料を食べてもらうには?対策3つ
(1)早めに慣れさせる
生後3日目くらいからスターターを与え、味に慣れさせます。
すでに食べなれた個体がいる場合は、食べなれていない個体とペアにすることで、より飼料を食べることを意識しやすくなるといわれています。
(2)根気強く与え続ける
牛との勝負のようですが、根気よく与え続けることで、牛も根負けして、空腹に耐えきれず餌を食べ始めるケースもあります。
(3)嗜好性のよい餌を見つける、餌の品質を見直す
いわゆる好き嫌いの問題です。別の餌に変えてみることで、状況が改善する場合があります。
餌の発酵品質が悪かったり、細断長さが長すぎるなども原因になることがありますので、内容を見直してみることも一つの手段です。
子牛の飼料の種類と役割
それぞれの種類と役割について、簡単にご説明します。
粗飼料とは
粗飼料(そしりょう)とは
草や草から作られた餌のこと、生草、サイレージ、乾草など を指します。
放牧を行っている農家さんからは、サイレージにする草と分けて「放牧草」や「青草」と呼ばれることもあります。
粗飼料の役割
粗飼料(そしりょう)は
センイ質が豊富、硬くて消化に時間がかかるため牛の第1胃であるルーメンが鍛えられ消化・吸収の機能が向上する
濃厚飼料とは
濃厚飼料とは
トウモロコシ、ぬか類、大豆や大豆粕(かす)などを混ぜ合わせた混合飼料で、粗飼料に比べて
炭水化物やタンパク質含量が高く、栄養価が高いものになります。
濃厚飼料の役割
濃厚飼料はタンパク質が豊富で、エネルギーを補う上でも、大切な餌の一種になります。
今回は健康な胃作りに注目!
生まれたての子牛はルーメン(第一胃)が未発達のため、成牛のように粗飼料をルーメン内で発酵してエネルギーとして利用することができません。
そのため、母乳だけでは足りなくなるエネルギーは、固形飼料(スターター)の割合を増やしていき補い、それによってルーメンの壁にある柔毛を発達させていきます。
柔毛を発達させていくことで飼料を有効に活用できるようになります。
柔毛が発達していない状態で、繊維質の乾草を与えてしまうと稀に胃の壁を傷つけてしまうこともあるようです。
そこで濃厚飼料の給与が重要になりますが、給与量を誤り多すぎてしまった場合、下痢やその他の体調不良の原因になりかねません。子牛の胃を健康に育てることはそう簡単ではありません。
そこで健康な胃作りにおすすめの飼料をご紹介いたします。
子牛の胃作りに役立つおすすめ飼料
胃を育てるのにおすすめの草由来のサイレージをご紹介します。
その名もアルファルファをパッケージしたサイレージの「ファイバースタート」です。
哺乳期から育成期にかけてサイレージ?と思われるかもしれませんが、柔らかいサイレージなので胃の柔毛を傷つける心配はありません。
それに加え発酵飼料のため、胃の中の柔毛に働きかけて、柔毛を均一に発達させます。また、糖蜜を含み、高CPでスターターと同様の栄養を持ちます。
柔毛を発達させることで、飼料のエネルギーを最大限に活かす胃を作ることができます。
つまり、ファイバースタートの給与で、将来良く食べ試料を活かせる胃を作り健康な牛を育てることができるのです。
また、繊維も多く含むため、下痢になりにくく、胃の中のバランスを保ちます。
漬物のようにいい香りがするので、嗜好性も高いことがあげられます。
濃厚飼料を食べない、けれど子牛の胃を十分育てたい、、、そんなときにもってこいな救世主となり得るかもしれません。
ファイバースタートの購入・お問合わせはこちら>>>ファームフィード株式会社(関連会社)
まとめ
今回は子牛の胃作りに注目した飼料の紹介となりました。
給与方法や実際に給与した感想など知りたい方はお気軽にお問合せください。
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