連載1:「ニュージーランド北海道酪農協力プロジェクトから学び、変革したこと」
2016/12/15
先日、第33回グラスファーミングスクールが終了いたしました。
その中で「ニュージーランド北海道酪農協力プロジェクト」の調査に協力いただいた放牧酪農家さんより電撃的な改革報告がありました。具体的な数字が見えたことによって、プロジェクトの指針が実証されたことになります。
その報告を一部ではありますが、ぜひ皆様にご紹介したいと思います。当社が目指す「放牧酪農の普及」を願って。
放牧酪農家さんの改革報告 その①「栄養価の高い短草利用が鉄則」
北海道のサイレージはニュージーランドのものと比較して、栄養価が低いことが明らかになりました。
その原因は生産量(労力)を重視するため、一般的な年2回の牧草刈りにあるといいます。
プロジェクトでは、年3~4回に分けて刈り取ることを指摘されました。伸びて穂が出たような草の状態では栄養価が下がってしまうため、草丈30~40センチでの刈取りを求められたのです。
たくさんの年間作業がある中で、その作業スケジュールをすぐに変えることは難しいものですが、当農場では、今年、刈り取りを2回から3回に変更しました。5月末の一番刈りに始まり、おおよそ45日周期で3番までなんとかこなすことができました。
すると、3番草での栄養価を調べてもらったところ、
写真のような結果が出たのです!
この数字は近隣地区では見たことのない結果。自分としてもとても驚きました。サイレージの栄養価が上がるということは、濃厚飼料を減らすことができる、ということです。
つづく