NZ酪農のスタンダード ピーチティートって知ってる?
2017/12/1
昨今の酪農情勢の中で牛の個体数減少に伴い、しっかりとした子牛を育てることがより重要視されつつあります。
今回は、弊社で取扱っている哺乳具の情報を交えながら、
子牛にとって、よりよい哺乳について考えてみたいと思います。
そもそも、牛はどのようにミルクを飲む?
牛は母牛の乳首を噛んでミルクを飲みます。
噛むことで唾液と混ざりやすくなり、消化が促進されたり、顎が鍛えられるなどのメリットがあります。
余談ですが、ヒト(赤ちゃん)の場合、母乳を飲むときは顎と舌を使って「噛んで」飲んでいるそうです。
ヒトもウシも「噛んで」飲むという点では同じようですね。
哺乳の質を上げるにはどうすれば良い?
哺乳の質を上げる手段の一つとして、
子牛のペースに合わせてゆっくり飲ませることで、哺乳の質を上げることが出来るとされています。
これにより、
・消化酵素とミルクがよく混ざることによる下痢の減少
・唾液とミルクが混ざることで、消化がされやすく下痢の予防になる
・噛むことで胃の中の消化酵素が分泌され、小腸でしっかり消化吸収できる
・誤嚥(ごえん)を防ぐことで肺炎などのトラブルを予防できる
などのメリットが期待できます。
NZ酪農のスタンダード ピーチティートについて
ここでは、ファームエイジで取り扱っている哺乳具の中でも、「ピーチボトル・ハンギングミルク用交換乳首」に着目します。
ニュージーランドでは「ピーチティート」と呼ばれています。
この乳首は母牛の乳首に倣った構造になっており、「噛んで出る」ため、
子牛のペースでゆっくり飲むことができます。
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乳首とキャップを分解することもでき、細かい部分まで洗えるので衛生的です。
ちなみに、「和牛にも使えるのか?」とお問い合わせいただくことがありますが、
和牛の子牛に使っていただいている方もたくさんいらっしゃいます。
「ゆっくり飲む」ことで「しっかり消化吸収させる」飲ませ方がポイント
一方で、「ゆっくり飲ませる」ことに対し、
日々たくさんの業務をこなさなければいけない酪農畜産の現場としては、なかなか現実的ではないという声も聞きます。
特に、頭数が大規模になってくると、時間的に負担になる可能性がありますが大切なことです。
冒頭お話しした通り、哺乳の目的は「健康的な子牛を育てる」ことです。
そのためには、子牛の仕組みを理解し、それに沿って育ててあげることが重要でしょう。
もちろん、飲ませる方法だけでなく、与えるミルクの質を向上させることや腸の消化力をあげるなど、できることは、たくさんあるでしょう。
是非、「ゆっくり飲む」ことで「しっかり消化吸収させる」飲ませ方をお試しください!